メディアアート生活

美術館に作品を見に行かなくても、町中に作品は溢れている。話しかければその人の宇宙が始まる。

capitulo015 君に何をつたえようか

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最近、人に会うことを少しずつ再開しはじめた。

7月末で、シェアハウスのプロジェクトが終わって、
『次は、何を発信していこう。
 どんな世界を創っていこう?』
それを、少しずつ蓄積していた。

書いたり、
ちょっとずつ近くの人に呟いてみたり、
1人で妄想にふけってみたりしているうちに、

伝えたいことが、
だんだん言葉としてこぼれるようになってきた。

これくらい形になれば、
後は、人に伝えながら、
リアクションをもらって進化させていった方が、おもしろい時期。

これ以上、小さな部屋の中で考えていると、発酵しすぎて腐っちゃう。

「外に出てもいいよ。」

許可が下りた。

さあ、ドアを開けて、
部屋から出よう。

世の中に、
思いを撒き散らしに行こう。



「認識が世界を変える。」
とはよく言ったもので、
どんな世界を創りたいか。の意志が更新された状態で見渡す世界は、完全に新しくて。

イオンに集う買い物のお客さんも、
夜の街を走る車のライトの列も、
区役所も、電車の行き先表示も、

見え方が違う、捉え方が違う。
全て、愛おしく感じる。

そんな中で、人との会話も、
新しく感じるようになった。



◾️君に何を伝えよう。

人に話すときは、はっきり伝えたい。
更新された世界では、
そう思うようになっていた。

今までのイメージだと、
はっきり言う
=ちょっと言いづらいことを、毅然と伝える。

っていうイメージだった。

ちょっと、勇気がいる。
というか、
相手に見えないように、
左手をぎゅっと握りしめるくらいの力がいるというか、
無意識下では、相手を責めたてたい心がジリジリとくすぶっている感じだったんだけど、

今はそうではなくて、

相手の発言に対して、何をどのように言ったら、ストレートに伝わるだろうか。

相手の伝えたいことを受け止めた上で、私の持っている材料を使ってできた伝えたくなったことを、外堀からじゃなくて、相手のミットめがけて投球するコミュニケーションをとりたい欲がふつふつと湧いている。

これ、すごい進歩。
だって、「伝えたいこと」ができたんだもの。

これまで、伝えたいことなんて実はなかった。
言いたいことと、言ってあげた方がよさそうなことはたくさんあったけど。

これまでの私の「会話」との付き合いはというと、
一番ひどい時は、
人とまともに話せなかったし、
(※リアルに、コンビニのレジで「袋いりません」って言いたいのに、声が出なくて、ギャグすぎて家に帰って笑いながら落ち込んだ。)

その次は、
人と話すマニュアルつくって、
それ通りに対応してたし、

その次は、
そうやってることすら、無自覚になって、仮面社交的な自分が板につきすぎて、人と話すのが作業でしかなくて面倒でたまらなかったし、

その次は、自分の言いたいことそのまま言い放って、相手をびっくりさせて、通じなくてもそれでいいや。って思ってたし、
(これはまだやってしまうことあるけど)

しまいには、
相手の話を構造でしか見れなくなって、話の流れがパターン化しちゃったりしてたけど、

今は違う。

伝えたいことができた。
話をしたいから、話をしている。

人生をかけて伝えたいことがあると、
会話は楽しい。
そして、それが進化の途中だとなお楽しい。

向かっている方向、
形にしたいこと、
生み出したい答えがある状態で人と会うと、

旅先で旅人同士が出会うような感覚になる。

お互い旅の途中。
荷物は、バックパックの中にそれぞれ詰め込んで。

どんな街を見てきたの?
次はどこに行くつもりなの?
どんな人と出会って、どんな景色を見て、どんなことにわくわくしたの?

今、困ってることは?
行き方がわからないの?
誰か紹介しようか?
あの人なら知ってるかもしれないな。

次の街まで、一緒に行こうか?
その先、違う街を見てみたくなったら、
そこで、一旦別れてもいい。

問題ない。
お互い、旅をしてるんだから、
必ず会える。

気楽にいこう。

せっかく、この異国の地で、
こうやって出会えたんだから。
今、ここでしかできない会話をしよう。

そんな気分で、人生を楽しむ。
それぞれの目的地に向かって、
地球の上でウロウロしながら、
出会ったり、別れたりしながら、
他の国で手に入れたお土産を時々交換する。

行き先は違うように見えても、
地球規模でみたら、同じ太陽の軌道上を時速10kmで一緒に突進してる仲間。

問題なんてない。
肯定も否定もどっちもリアクション。
そういう意味では同じじゃないか。
全て順調なんだよ。

伝えたいことを伝えあおう。
それほど、楽しいことはない。




さて、今日もあなたに伝えたいことを創りに、街にでかけよう。

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