メディアアート生活

美術館に作品を見に行かなくても、町中に作品は溢れている。話しかければその人の宇宙が始まる。

私の幸せのために傷ついて頂けますか?

最後まで読んで下さい。



前から聞きたかったことが、あります。

触れてはいけないことだと思ってて、こうやって尋ねるのは避けてきました。


でも、もっと貴方のことを知りたいから、

今日は思い切って聞いてみようと思う。

気を悪くしたらごめんなさい。


でも、貴方が嘘を吐くのが巧いから。

どうせいつもみたいに、上手に誤魔化されるのは目に見えてる。



貴方は、「いつも生きていることが嬉しい」と言います。

お酒を飲むたびに、毎回その話をしては、潰れていますね。


この間だって、最終的には泣き出して、顔をぐしゃぐしゃにした貴方を、

店長と二人で介抱するの大変だったんだよ。


きっと覚えていないでしょうけれど。いいです。

私、いつもそういうキャラじゃないんで。





みんな、貴方のことを優しい人だと言うけれど、

私は違うと思う。



誰かと話している時だって、私と話している時だって、

貴方はいつも微笑んでるけど、その笑顔がたまにこわい。



いつも同じ顔で笑うから。



体はそこに確かにあるのに、心はどこか遠くで絶えず何かを考え続けているような、

うまく言えないけれど、そんな気分になって、ふいに悲しくなります。



優しいって言葉は、ずるい言葉です。

全部それで説明してしまおうとする身勝手な言葉です。



貴方は全然優しくなんてないよ。

誰かのためになったら嬉しい。ってなにさ。

君自身のわがままは誰が叶えるの。



たまには、怒ったり、取り乱したりしなよ。

ヒーローみたいな顔して、隙なんてない顔しやがって。





何でそんなに生き急ぐの。

何で「生きているのが嬉しい」って言った後、

誰も見ていないところで、辛い顔をするの?



私、ずっと君のことみてるからね。

隠しきれてないよ。

そうやって中途半端に、気にさせないでよ。

嘘で固めるなら完璧にして。

変に惑わせないでもらいたい。

君のいないところで、君の事を考えちゃってる自分とか、

本当に嫌で仕方ない。


私、そういうキャラじゃないんで。






書いていたら、だんだん感情的になってきちゃったけど、

どうせ明日も職場で会うわけだから、あんまり気まずくなると困るので、
このあたりでやめときます。



でも、最後にこれだけは言わせてください。
























君が疲れ果てたときは、

いつでも、どこにだって、君の新しい顔を持っていってあげるから、

安心すればいいよ。





親愛なるアンパンマン

いち、同僚より。










*このお話はフィクションです。





どこで気づいた?

ひねくれものの私が、アンパンマンのマーチを聴くたびにしてしまう妄想。

ツンデレバタ子さん視点で書いてみた☆

失礼しました.