メディアアート生活

美術館に作品を見に行かなくても、町中に作品は溢れている。話しかければその人の宇宙が始まる。

足音を聞く時間。

眼鏡を外した直後は、

「うわー、何も見えねー、怖ぇー。」


って、すごく不安に思ったのに、


5分もたてば、

何一つ違和感無く、冬の十八時の暗さの町を歩いていた。


そんなもんだよ。普段が視覚に頼り過ぎているだけだ。






25年も生きちゃってると、生きる事にもだいぶ慣れる。


缶コーヒー飲みながら、DVD操作して運転ができるように、

iPhoneでメールを打ちながら、地下鉄の乗換ができるように、


そんなレベルで、人生に慣れる。



慣れると、ひとつひとつのことに注意しなくても、

行動ができるわけで、


人生でそれやるのは、

いささかもったいないんじゃないのっておもって、

今しがた、五感をフル活用する時間を設けてみたわけです。


それで判明した結果。



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ひすい  さんは

 視覚
 聴覚
 触覚
 味覚
 嗅覚

が機能していません。

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普段どうやって生きてんのよ、自分。

驚きの結果に、被験者も動揺を隠しきれない様子。

誠に遺憾であります。


意識すると、同時処理できない程の情報量に見舞われた。

ただ歩いていただけなのに。

冬って味があるんだね。


大人という職業で生きていくには、

細かい事感じない方が、たぶんうまく回るんだろうけど、

たまには、自分が歩いた時にする足音を聞く時間があってもいいんじゃない?


私は、発見してうれしくなったよ。

久しぶりに聞こえた自分の足音。

いつも自分はそんな音を発して歩いていたのかぁ。

っておもって嬉しくなった。




世界もまだ捨てたもんじゃない。